昨日のNHK杯戦の渡辺VS谷川戦を見て、以前の谷川先生の終盤のキレが感じられなかったのですが、谷川先生も全盛期は過ぎてしまったのでしょうか。
数年前のようにタイトル戦の常連になるのはもう難しいのでしょうか。
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谷川九段ご本人は「以前と比べて読める量は少なくなった」と談話で述べていましたが、
将棋の実力そのものが衰えているのかというと、必ずしもそうではないと思います。
読む量=実力ではないですし、経験値は年々増えていきますからね。
ご本人も「実力が衰えてきた」とは一言も言っていません(もしそう思っていても言わないでしょうけど)。
個人的には、昨今の将棋の質の変化が大きいのではないかとも思います。
ここ十数年ほどで、プロの終盤力は大きく向上したそうですから、
谷川九段の終盤力が、以前ほど抜きん出たものではなくなったのでは。
谷川九段が終盤力を発揮するような展開(たとえば、ほとんど一直線で変化が無い終盤とか)を、
対戦相手がうまく避ける技術も上がってきていると思います。
また、谷川九段が得意とする相掛かりや矢倉の出現率が減ったことも、
もしかしたら関係があるかもしれません。
本当のところは誰にも(もしかしたら谷川九段自身にも)わからないことですが、
勝率や獲得タイトルの推移を見て、もうピークを過ぎたと見ている人は多いかもしれません。
ただ、そうはいっても長年A級に残りつづけている数少ない棋士の1人ですから、
今後再びタイトル戦に登場する可能性は十分あるのではないでしょうか。
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将棋世界に連載されていた「イメージと読みの将棋観」で序盤力と終盤力どっちがほしい?と質問されて、谷川先生自ら「最近は終盤に自信がないから、終盤力が欲しいかな。20代のころだったら、序盤の知識が欲しいといったかもしれないけど(笑)」と語ってました。やはり以前より衰えたのでしょう。ちなみに「イメージと読みの将棋観」は今は単行本で売ってます。
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